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この記事は2023年5月30日に更新しました。
グランドスタッフの仕事内容とは?
グランドスタッフの仕事内容とは以下の6つの業務がメインとなります。
- チェックインカウンター業務
- 出発ゲート作業
- 到着担当
- エルダー(車イス)対応
- コネクションケア作業
- デスク業務(司令塔)
グランドスタッフは飛行機を利用するお客様に対して、出発地空港から到着地空港まで無事に搭乗できるようサポートするお仕事です。
飛行機を利用する方は、日本人・外国人・足が不自由の方や目が見えない人・耳が聞こえない人・お子様一人旅など、様々なお客様がいる中でグランドスタッフは搭乗客に応じて臨機応変に対応します。
それぞれ詳しく解説したいと思います。
グランドスタッフの作業内容1⃣ チェックインカウンター業務
グランドスタッフの業務であるチェックインカウンターは、利用するお客様の搭乗手続きをはじめ、お手伝いするための情報収集および、搭乗口や搭乗締め切り時間等ご案内をお知らせします。
【チェックインカウンター業務でお客様に応じて情報収集内容】
- お手伝いが必要な方(歩行困難、タビフナレ など)
- 病気を患っている方(目が見えない方、耳が聞こえない人 など)
- 妊娠されている方
- 杖を所持していて足が不自由な方
- 車イスを希望する方 など
グランドスタッフから質問して、お客様の状態を把握して搭乗までのお手伝いや飛行中CAが援助できるよう、情報収集を担うのがチェックインカウンターの役目です。
情報のやり取りは、基本的に専門用語を使用して引継ぎを行います。
グランドスタッフのチェックインカウンターで使う専門用語やルールは以下の内容をご参照ください↓
お客様情報をゲート作業を行うグランドスタッフにしっかりと引継ぎしないと、遅延の恐れや安全運航に支障が出る恐れがあるので情報の入力は慎重に行います。
例えば、警察と一緒に連行される服役中のお客様は一番後ろの席に指定し、チェックインカウンターで座席指定を行うので、ステータスによって異なります。
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グランドスタッフがチェックインカウンターで注意する点① EXITシートの配置
お手伝いが必要な搭乗者の座席を配置する際に、注意する点はEXITシートです。
EXITシートは、緊急時の際にCAの脱出援助をお手伝いをしていただく同意が必要で、原則15歳以上の健康の方が利用できます。
援助できない人がEXITシートに座ってしまうと、航空法の規則違反だけでなく遅延の原因にもつながります。
なお国際線の場合は、簡単な英語を話せる方以上でないと、EXITシートに配置してはいけません。
グランドスタッフがチェックインカウンターで注意する点② 金銭の取り扱い
グランドスタッフがチェックインカウンターで注意することは金銭や金券の取り扱いです。
そのためチェックイン業務完了後は事務所にて、金額及びクレジットカードの会社側控えの領収書の確認を行います。
私は主に国際線でのチェックインカウンターを経験しましたが、クレジットカードの控えとラウンジのチケットの受け渡しは特に注意を促してました。
しかし、慣れてくると会社側で控えるはず領収書を誤ってお客様に渡してしまい、航空会社側にレポートを作成したことがあります。
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グランドスタッフがチェックインカウンターで注意する点③ 航空券の種類
チェックインカウンター担当者は、お客様が所持する航空券の種類によって問い合わせが発生します。
- 別の時間帯の便に変更可能の有無
- 航空券の払い戻し可能の有無 など
各航空会社によって規定が相違し、航空券の種類だけで5種類以上は存在する為、それぞれの種類を把握しなければなりません。
グランドスタッフがチェックインカウンターで注意する点④ 欠航時の対応
多くのお客様がカウンター前に列を作り、クレームを申し出るお客様をはじめ、次便案内などスピード処理が求められます。
手続きが遅かったり説明の仕方が上手くいかないと、逆上するお客様もいるので、グランドスタッフは言葉選びに常に注意しなければなりません。
お客様によっては飛行機に搭乗せず返金を求める方や、最終便だとホテル手配もしなければならないので、非常に多忙な作業です。
国際線で飛行機に搭乗しないお客様の場合は、FSC(フルサービスキャリア)の航空会社はカウンター端末を使用してグランドスタッフが手続きをします。
一方のLCC(ローコストキャリア)では、基本的にお客様ご自身のパソコンで返金手続きを行うため、案内設定の資料をお渡しします。
FSCとLCCの違いに関しては、以下の記事をご参照ください↓
お客様が気持ちよく搭乗するには、グランドスタッフの笑顔と丁寧な対応が必須な業務で、気持ちがこもっていないとお客様も気分を害します。
仮にミスをしても、こちら側が心をこめて謝罪すればお客様も比較的冷静になるので、日本人・外国人問わず一人一人丁寧に対応することが一番大切です!
チェックインカウンターでの外国人お客様相手に使うフレーズやセリフに関しては、下記の記事をご参照ください↓
羽田空港や関西空港などの拠点空港では、便数も多く連続で2,3時間チェックインカウンター業務に携わりますが、地方空港だとチェックインカウンター後にゲート業務に流れます。
チェックインカウンター業務が得た情報を出発ゲート業務では大切なので、次に出発ゲート業務についてご説明させていただきます。
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グランドスタッフの作業内容2⃣ 出発ゲート業務
出発ゲート業務とは、チェックインカウンターで手続きしたお客様を出発ゲート(搭乗口)から飛行機の機内へと案内作業です。
チェックインカウンターで得た情報を出発ゲートリーダー担当者が確認し、搭乗に時間を要するお客様(車イス利用者など)は、あらかじめゲートオープン前に改札を通過し、機内入り口手前でスタンバイ準備をします。
作業内容は搭乗時刻のアナウンスや搭乗券を機械にかざしたり、国際線の場合はパスポートチェックを行います。
搭乗口で待機するお客様に案内時刻のアナウンスや、出発時間に迫ってもお客様がゲートに来ない場合は捜索を行いながら地声で呼びかけをします。
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グランドスタッフの出発ゲート業務①準備
搭乗口ではお客様が搭乗するために、下記の事前準備が非常に大切です。
- スタンションの準備
- 電源ON(パソコン・改札口・情報書類を出力するプリンター電源 など)
- 飛行機の機内へと続くゲート扉オープン
- 搭乗券の控え用紙の準備 (国内線のみ)
- CAに渡す次便の情報
- 搭乗時刻案内のアナウンス
ゲート改札がオープンすると、ゲート付近にいたお客様が一斉に改札に来るため、待っているお客様が乱れないようにスタンションを張ります。
出発・到着扉を長時間開けた状態が続くとセンサーが感知して、防犯上の意味合いで閉鎖されるので、出発時刻の30分前に出発導線の扉を開きます。
国内線では航空券を改札端末にかざすと「ご搭乗案内」のピンクの用紙が発行されるため、充分に用紙があるか確認します。
国際線の場合はピンクの用紙は発行されず、チェックインカウンターでもらったボーディングパスを使用するので電源確認のみします。
ゲートリーダーはキャビンアテンダントに人数・案内情報を記載して手渡します。
【CAに渡す情報】
- 次便のお客様の人数
- スペシャルのお客様(車いす利用の方、傷病を患っている方など)
- 搭乗案内時刻の開始時間
ゲートアナウンスは優先案内時刻、一般のお客様の案内時刻など、ゲート付近にいるお客様に行います。
国内線を担当するグランドスタッフは出発時刻の30分前にはゲートスタンバイし、機内準備が整い次第、出発時刻の20分前から優先案内を行い、10~15分で準備を仕上げます。
一方、国際線を担当するグランドスタッフは、1時間以上前からスタンバイして上記の準備および国際線乗り継ぎ等のドキュメントチェックをおこないます。
グランドスタッフの出発ゲート業務②ゲート周りを巡回
グランドスタッフが多い場合は準備も直ぐに終わりますが、通常3人でゲート業務を行うので、常に周りを見る観察力が求められます。
スペシャル扱いのお客様がいないかゲート付近を見回りを確認します。
- 杖を利用するお客様
- ご妊娠してるお客様
- 規定外の荷物の有無
チェックイン業務で情報入力されていない場合もあるので、お手伝いの有無の確認をして、最終的にゲートリーダーに情報をお知らせします。
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出発ゲート作業でのグランドスタッフの役割分担とは?
国内線での出発ゲートによるグランドスタッフの役割分担は以下の通りです。
【ゲートリーダー】
- 全体の把握
- 時間の管理
- イレギュラー発生時の対応
- 搭載書類の準備
- 状況に応じての作業員に指示
【グランドスタッフ作業員A】
- アナウンス
- 改札業務
- 機内の確認(荷物の容量)など
【グランドスタッフ作業員B】
- 改札業務
- ゲートで発生した荷物をグラハンに搬入
- お客様捜索 など
合計3人で作業を対応します。
国際線の場合、パスポートチェック等があるので人員が増しますが、少ない時は2人で対応もあります。
ゲートオープンすると多くのお客様がゲート改札へと向かってくるので、グランドスタッフA,Bはお客様の持つ航空券のバーコードもしくはQRコードを改札端末にかざしていきます。
ゲートリーダーの役目は、保安検査場を通過していないお客様の把握、ゲート手荷物の有無など、常に情報をアップデートして管理します。
グランドスタッフの出発ゲート業務③お客様捜索業務
ゲートオープンして出発時刻が迫ると、数名のお客様は時間ギリギリになっても来ないことが多々あり、グランドスタッフBは館内の捜索を行いながら地声で利用者に呼びかけを実施します。
『〇〇にご搭乗予定の〇〇様~!!』
とグランドスタッフが声を張り上げて探す光景を見たことがあると思います。
羽田空港など広い空港では保安検査場が数か所あり、検査場を何時に通過したなどモニター上に反映する為、ゲートリーダーは常に情報を送り指示をだします。
保安検査場を通過していない人が確認できた場合は、保安検査前の一般エリアに行って捜索を行います。
早朝便だとお客様によっては、搭乗出発ゲート目の前のベンチで寝てる人もいるので、他の便でないか恐る恐る声を掛けたりすると、大抵が搭乗便で青ざめて走り出します。
「あ~( ゚Д゚)!!!!」
「すいません、今行きます!!」
このように、慌てだしその場でダッシュするサラリーマンもいます。
出発時刻手前になってもお客様が見当たらず、出発時刻が近づいた場合はゲートリーダーの判断でお客様を降機させます。
仮に、飛行機が出発後にお客様がゲートに来た場合は、次便の案内へとなりますが、これが国際線だと一度再入国手続きが必要なので非常に大変です。
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グランドスタッフの出発ゲート業務④機内捜索業務
お客様がゲート改札口を通過の際に、QRコードやバーコードが改札端末にしっかり読み取らずに、通過して機内に搭乗することがあります。
残り1名のお客様を館内捜索して見当たらない場合は、既に機内搭乗してる可能性があり、ゲートリーダーから指示された座席にお客様が座っていないか、グランドスタッフAが機内確認します。
お客様が指示された機内の座席に座っていて、名前に間違いなければQRコードの読み忘れとなるので、全ての搭乗客の人数が当たります。
ちなみに、航空券のかざし漏れはグランドスタッフのミスなので、改札業務は航空券をかざすだけのシンプル作業とはいえ、集中力が必要です。
グランドスタッフAは機内確認、グランドスタッフBは館内捜索、ゲートで一人になったゲートリーダーは、無線で残りの人数を作業員に情報を流し、左手にはマイクでアナウンスを実施し、右手で改札業務など1人で2、3役します。
グランドスタッフの出発ゲート業務④セパレートボーディング
セパレートボーディングは座席のゾーン毎に案内する方法で、後方お客様からご案内する方法です。
飛行機の機内は機種ごとにゾーンが振り分けられており、優先案内のアナウンスの後に搭乗案内を2,3段階に分けて案内します。
例えば、機内の座席30番のお客様が、目の前に座席15番の方がいて、荷物の収納をすれば流れが止まりますよね?
その為、ゾーン後方から案内すれば比較的にスムーズに各お座席へと案内できます。
しかし、セパレートボーディングを行っても機内の入り口で混雑となり、PBB(パッセンジャー・ボーディング・ブリッジ)で渋滞がよく発生します。
PBBの構造について詳しく解説した記事がありますので、こちらをご参照ください↓
通常のボーディングに比べ、セパレートボーディング方がスムーズに案内できるのは間違いないので、多くの企業が実施しております。
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グランドスタッフの出発ゲート業務⑤エルダー業務
エルダー業務とは、搭乗口まで行くことができないお客様に、事前に時間と集合場所の決定後にグランドスタッフが車イス利用のお客様と一緒にゲートまでアテンドすることです。
エルダーの意味は、高齢者やミドルと言った意味合いで使用されることが多く、チェックイン後に待ち合わせ時間と集合時間を設定し、グランドスタッフが搭乗口まで引率します。
この業務をエルダー(elder)と言います。
エルダーを出発搭乗口まで引率後、出発担当便のゲートリーダーに報告し優先案内時に機内まで引率し、車イスや優先案内の方たちが搭乗完了後ゲートリーダーに再度報告します。
以上がグランドスタッフが出発ゲートで行う業務となります。
続いては、飛行機が到着した際に行う、グランドスタッフの到着業務について述べたいと思います。
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グランドスタッフの作業内容3⃣ 到着業務
飛行機がスポット(駐機場)に到着すると、グランドスタッフは降機する全てのお客様をお出迎えし到着ロビーへと向かいます。
お手伝いが必要な車イス・目が不自由な方・タビフナレなどのお客様がいればアテンド要員としてPBB内でスタンバイします。
乗り継ぎ便があって、乗り継ぎ先まで時間が無い場合もグランドスタッフはお客様と一緒に同行して、搭乗口までアテンドします。
グランドスタッフの到着業務①到着手荷物の対応
降機したお客様は手荷物引き渡し所(バゲージクレーム)もしくは到着ロビーに向かいます。
バゲージクレームでは、自分の荷物だと思って手荷物についているタグの名前を確認せず、実際に他のお客様の似た荷物を誤って持ち帰る人もいます。
これをクロスピックと言います。
クロスピックが発生した場合は、残っている手荷物のバゲージタグからお客様の情報を収集して、お電話で空港に戻って来ていただくよう依頼します。
クロスピック以外に、預けた荷物が破損や液体瓶が壊れて濡れるなどの不具合が起きたりする事象があるので、その都度対応しなければなりません。
荷物が不具合を起こし航空会社に非がある場合は、お客様の連絡先等を控えて手荷物修理工房へ連絡して、後日配送する手配をします。
国際線の場合は、預けた荷物がロストバゲージ(未着)となるケースが多く発生します。
ロストバゲージとは、本来到着地に来る預け荷物が何らかの原因で到着せず、お客様にご迷惑をおかけすることです。
ロストバゲージが発生した際は、グランドスタッフがワールドトレーサーという手荷物検索システムを使用して捜索を行います。
私の経験上、国際線の到着業務の方が国内線に比べ、不具合が多くクレームも非常に多かったです。
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グランドスタッフの到着業務②乗り継ぎ便(コネクションケア)対応
コネクションケアとは到着経由空港で、乗り継ぎ先の便まで時間がない時にグランドスタッフがサポートを行う業務です。
お客様の中には飛行機が到着後、直ぐに乗り継ぎ便へと向かう人もいます。
飛行機が到着して乗り継ぎ便まで時間がない場合は、グランドスタッフがお客様をアテンドして、ゲートが離れていれば事前にバスを手配します。
乗り継ぎ便のお客様で時間に余裕ない場合は、事前にホワイトボードに名前を書いておき、降機中グランドスタッフはPBB内で呼びかけます。
「○○便 福岡行きご利用のソラノヒカル様はお知らせください~」
乗り継ぎお客様が2組以上いた場合は一緒にご案内します。
乗り継ぎ便まで時間がない場合は、お客様に承諾を頂くか早足で歩いてもらいます。
コネクションケアで、到着したお客様が次の乗り継ぎ便まで残り10分しかない中で、女性だとヒールで上手く走れず、男性である私が任されることもよくありました。
時間に余裕がない場合はバスを手配して、バス下車後に急いでゲートまで走って同行することもあります。
無事にコネクションケア後、今度は出発ゲート業務に向かわされて距離約500m位を2,3分で革靴の中、ダッシュしたこともあります(泣)
グランドスタッフの到着業務③到着時の車いす対応
飛行機到着前までに空港に常備する車イスを準備し、機内から到着の手荷物引き取り場(バゲージクレーム)まで案内し、お預けした荷物の受け取りを行います。
お客様によってバス乗り場・電車乗り場まで案内しますが、車イス利用のほとんどは同行者が付き添いなので、荷物を受け取り後の到着ロビーで終了となります。
話が好きな人、寡黙な人など様々なお客様がいるので、グランドスタッフは臨機応変に波長を合わせることが大切です!
国内線の場合、到着時の車イスを利用するお客様は一番最後の降機となり、先に車イスのお客様を降ろすと、機内の入り口を防いでしまい他のお客様に迷惑をかけてしまいます。
そのため、出発地のチェックインカウンター時に、出発時は優先搭乗、到着時は他のお客様が降りてからご案内の旨をお客様にお伝えする必要があります。
外国人CAなので、スペシャルのお客様関係なく降りる人を順番に案内するので、国際線を担当するグランドスタッフはいつでも対応できるように身構えます。
車イスを利用するお客様は3種類に分けられますので、それぞれの特徴を次に解説します。
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車イスのお客様は3種類!【WCHR/WCHS/WCHC】
車椅子は英語でホイールチェアー(WCH)で、グランドスタッフの間ではお客様の症状によって3種類に分けられます。
症状が軽い順から説明させていただきます。
WCHR(Wheel chair Ramp)ホイールチェアー・ランプとは?
羽田空港や関西空港、成田空港など広い空港では距離が有るので長距離歩けない人が利用したい方を言います。
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WCHS (Wheel chair Step)ホイールチェアー・ステップとは?
PBBがある固定スポットでは、航空機搭乗前に階段はないので問題ありませんが、PBBがないオープンスポットでは、パッセンジャー・タラップ車を利用し階段があるため、歩行ができません。
パッセンジャー・タラップの概要はこちらから↓
もし、オープンスポットでWCHSもしくはWCHCのお客様がいた場合は、車イスのお客様が利用するPBL(パッセンジャー・ボーディング・リフター)を要請します。
PBLはフードローダー車のように荷台部分が出来て、飛行機のドアまで上昇し車イス利用のお客様を搭乗させます。
WCHC (Wheel chair Cabin )ホイールチェアー・キャビンとは?
飛行機の機内でも自分の力で席まで辿りつくことができず、指定された座席までグランドスタッフがご案内します。
機内通路は一人分程のスペースしかなく、車椅子の車輪を付けている状態では機内に入れず、車イスは車輪を外してアームレストを後ろに折り畳むことができて、ワンサイズ小さくできます。
この状態をアイルチェアーといいます。
アイルチェアーの状態で指定座席位置まで到達したら、アイルチェアーから座席へと乗り移ります。
WCHCのお客様の場合は、機内に入場後にお客様が車イスに乗ったままアイルチェアーにして、座席までご案内するので迅速に行わなないと遅延につながります。
安全第一で時間を気にしながら、慌てず対応することです。
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元グランドスタッフの業務を経験した私の体験談
グランドスタッフは航空業界用語をはじめ、パソコンで入力するコマンド基礎コードも幅広く、覚えることも多いので独り立ちするにも時間もかかり、嫌な事が多い日々が続きます。
グランドスタッフの業務内容は大きく分けて3つありますが、作業内容は濃くイレギュラーも起こりやすいので、経験と年数を重ねないと流暢に対応も出来ません。
私の場合は国内線でのグランドスタッフ業務では、チェックインカウンター業務よりもゲート業務や到着業務が多く、車イスケアやコネクション業務が多かったです。
飛行機に搭乗するまでの橋(PBB)は傾斜があり、意外と押す力が求められるので率先してやっていましたし、いつの日か高確率で車イス担当になってました(笑)
私がグランドスタッフを経験した中で、特に大変な業務はクレーム対応です。
グランドスタッフは色んな場面でクレームが発生するため、どの業務でも常に対応力が求められます。
例えば、到着業務では預けた荷物が破損して不具合を起きた場合、優しいお客様ならありがたいですが、激怒するお客様もいるので重圧の中での書類作成をしなければなりません。
クレームとは別に壊れた荷物を直すのに、修理費用の見積書と修理期間を踏まえた上でお客様に承諾を頂き、修理完了後はお詫びの手紙の作成と、配送センターに集荷依頼なども大変でした。
グランドスタッフは不規則生活で体力を求められ、度重なるクレーム状況の中で定時に出発を目指し、安全に機内へとお客様に搭乗して頂く任務なので、常に緊張感をもって作業に臨まなければいけません。
しかし、苦労した期間を乗り越えると頑張ってこれた自分に自信がついて、気づけばイレギュラー対応も、難なく対処出来た時は成長を感じます。
お客様に喜ばれたり、感謝の手紙をもらった事は嬉しく、同僚と無事に作業をこなした後は楽しかったです。
グランドスタッフを続けて良かったと思う方も多く、私の元同僚は今でもグランドスタッフとして働いており、天職のように仕事を楽しんでます。
まとめ
今回は、グランドスタッフはどんな仕事?作業内容から覚えることを徹底解説しました。
結論を言います!
グランドスタッフの業務はお客様が飛行機を安心して搭乗できるようにサポートして、到着地でも不具合があれば対応を行います。
周囲からは憧れと注目を浴びる業種ではありますが、その背景には楽しい部分の反面、辛い部分がとても多いです。
仕事を覚えるまでは苦労の日々と、不規則生活で体力を求められる現場ですがお客様からのお礼の手紙や感謝の言葉をもらうと、不思議と疲れが無くなるという事を実感できます。
是非グランドスタッフを目指している方は、その夢に向かって頑張って頂ければと思い、これらの内容がグランドスタッフになる方への参考になる資料になれば幸いです。
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