飛行機に装着するベルトローダー車の操作と概要(メーカー等)の詳細

ベルトローダー車航空業界

こんにちは、みのるです。

 

今回は、ベルトローダー車について解説します。

 

「ベルトローダー車ってどんな時に使用するの?」

「運転には何の免許が必要なの?」

「ベルトローダー車の特徴を知りたい」

 

など、実際にベルトローダー車と言われても、一般人の方からしてみれば、どのような状況で使用するか想像できないですよね。

 

 

私も専門学校でベルトローダー車の存在を知るまでは、

 

「そんな車両があるんだぁ・・・」

 

というくらいしか知りませんでした。

 

 

簡単に言うと、ベルトローダー車は、出発便でお客様から預かった荷物を、飛行機の貨物室に直接搭載(バラ積み搭載)する時に使用します。

 

ベルトローダー車は、全長が長く、荷物の搭載時に、コンベアの角度や高さ調整が可能で、小型機から大型機まで使用ができ、普通自動車免許で運転ができます。

 

この記事では私がグラハンとして、入社半年後にベルトローダー車の取り扱い経験を基に

 

・空港で使用するベルトローダー(BL)車の概要

・ベルトローダー車の装着手順(雨天時の注意点)

・ベルトローダー車の走行

・ベルトローダー車の操作

 

について解説します。

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空港で使用するベルトローダー(BL)車とは

ベルトローダー車

 

ベルトローダー車の概要

全長約7,660mm
重量約4,500kg
メーカーシンフォニアテクノロジー/TLD など
燃料軽油及びEV(電力)
最高速度約20~30km/h

 

ベルトローダー車は、飛行機のバルクカーゴルームに装着し、手荷物・貨物の搭載及び取り卸しをする際に稼働します。

 

 

旅客機の貨物室は、基本的に3つあります。

 

・フォワードカーゴルーム (FWD)

・アフターカーゴルーム  (AFT)

・バルクカーゴルーム (BULK)

 

ANA

 

 

バルクカーゴ

 

 

出発間際で発生した預け荷物や、ペット及び電動車椅子など、コンテナに搭載できない手荷物は、バルクカーゴルームにバラ積み搭載します。

 

※バラ積み搭載は、ソーティングで仕分けした荷物を、飛行機が駐機する機側まで搬送し、CT(カーゴトラック)やカートから荷物を取り出して、貨物室へ搭載します。

 

 

飛行機の機種によって、地上からバルクカーゴルームまで高さがあるので、大型機になると50度程の角度まで、ベルトローダー車の荷台部分を上昇させます。

 

 

では、実際に飛行機が到着して、ベルトローダー車をバルクカーゴルームに装着する手順を次に解説します。
 
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ベルトローダー車の装着手順(雨天時の注意点)

飛行機が指定されたスポットに到着すると、ベルトローダーに乗車し、張り出されているアウトリガーを収納します。

※アウトリガーとは、車体が倒れないように前方や後方に安定脚を張り出し、地面に対して突っ張る装置を出すことによって、車体が横転しない様にする為の装置です。

 

ベルトローダー車のギアをトップに入れ、サイドブレーキをリリース後、前後左右に障害物がないか指差呼称をして発進します。

 

 

航空機3m手前で一度停車して、PTO(後の項目で説明)を稼働させ、ベルトローダーの荷台コンベア部分を、バルクカーゴルームの下部まで上昇させます。

 

上昇後、PTOを解除し、徐行しながら誘導員の合図に従って装着を行います。

 

 

ベルトローダーを装着後、コンベア部分を一度若干下げる必要があります。

 

なぜならば、コンベア部分を作業員が歩いたり、手荷物の搭載・取り下ろしをするので、ベルトローダー車に負荷が掛かる為、アウトリガーを張り出す必要があります。

 

アウトリガーを地面に張ると同時に、全体的に張った分車体が上がるため、コンベア部分を下げない状態で張ってしまうと、バルクの下部とコンベアが接触する恐れがあります。

 

 

また、雨が降っていた時は、飛行機に装着後に雨避けのキャノピーをセットをします。

 

キャノピーは、基本的に装着時にセットします。

その理由は、走行前からキャノピーをセットすると、走行時に視界が悪くなるからです。

 

その為、飛行機に装着時にキャノピーをセットし、離脱前にキャノピーを収納します。

 

 

コンベアの角度調整後、ベルトローダーの荷台に作業員が乗り込み、バルクカーゴルームドアをオープンします。

 

バルクカーゴルームに収納される荷物を取り下ろしますが、コンベアを稼働させるには、ベルトローダーの先端及び後方にある、3つのボタンで操作します。

 

操作はとてもシンプルで

  • 上向きに流れるボタン
  • 下向きに流れるボタン
  • コンベアの停止ボタン

を押す事で操作可能となります。

 

ベルトローダー車の種類によって、上記とは別に緊急停止ボタンが同じ所にあります。

搭載時に手荷物がコンベアに引っ掛かるなど、緊急で停止させたい時に使用します。

 

しかし、緊急停止ボタンを使用後は、ベルトローダー車のエンジンも停止するので、解除しなければなりません。

解除方法は、緊急停止ボタン表面にある矢印に沿って、ボタンを回すことで解除します。

 

 

では、ベルトローダー車の走行ついて次に解説します。

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ベルトローダー車の走行

ベルトローダー車

空港内で走行する特殊車両は、基本的に軽油を使用しており、燃費も良くないのでガスアップ(燃料補給)が必要です。

 

ベルトローダー車を給油所まで走行する時や、移動時の注意点は、前方のコンペア部分が突起している為、前を走る車両と、十分な車間距離を保つことです。

 

また、全長が長い分、外輪差と内輪差も大きく生じます。

そのため、カーブを曲がる時や交差点では、特に対向車に警戒しなくてはいけません。

 

全長は長いですが、他の車両に比べ車体自体は小さいほうなので、運転も数回行えば慣れていきます。

 

 

基本的にアウトリガーが備わっているベルトローダー車などは、チョーク(車輪止め)をしません。

 

しかし、グラハン会社によっては、アウトリガーとチョークと両方するので、走行完了は必ずセットすることを忘れずに!

 

 

続いては、ベルトローダーを作業する上で重要なPTOの説明をします。

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ベルトローダー車の操作

ベルトローダー車は、PTO(パワー・テイク・オフ)が備わっています。

 

PTOは簡単にいうと、作業する為に備えられている装置で

エンジン動力を作業用動力に切り替えることです。

 

 

特殊車両に備わるPTO使用時は・・・

 

・ギアをニュートラル

・パーキングブレーキ

 

の状態にしないとPTOが入りません。

 

 

ちなみに、ベルトローダー車に限らず、ハイリフトローダー車やパッセンジャー・ステップ車など、PTOが備わる車両は上記のような状態にします。

 

ハイリフトローダーハイリフトローダー車

 

パッセンジャー・ステップ車パッセンジャー・ステップ

 

飛行機に特殊車両を装着する時は、

走行モード ⇒ PTOによる高さ調整 ⇒ 走行モード(装着)⇒ PTO(作業モード)

を組み合わせます。

 

普段私たちが乗る車両はPTOが無い為、初めて特殊車両を乗る時は戸惑うかもしれません。

 

ですが、身体が自然に覚えていく為、難しく考える必要はありません。

 

 

飛行機から離脱する際は、アウトリガーの解除及び、飛行機の主翼に注意しながら後退しますが、ここでも動かす前に指差呼称が大切です。

 

 

車両を動かす時は、必ず指差呼称をしないと事故の原因となるので、身体に癖をつけさせることが大切です。

 

まとめ

今回は、飛行機に装着するベルトローダー車の操作と概要(メーカー等)の詳細について解説しました。

 

ベルトローダー車を使用時は、バルクカーゴルームに装着して、お客様の荷物をバラ積み搭載する時に使用します。

 

装着する前は、PTOでコンベア部分の高さ調整を行い、雨天時は加えて装着後にキャノピーをセットして、お客様の荷物を濡れないようにします。

 

走行は難しくありませんが、コンベア部分が突飛して、尚且つ外輪差・内輪差は大きく生じるので注意が必要です。

フードローダー車

PTOを使用時は、必ずニュートラルとパーキングブレーキにしないと、作動出来ません。

PTOが備わる特殊車両は、上記の2点はどれも共通する為、基本と言っても良いです。

 

 

今回のベルトローダー車についての記事が、少しでも役立ち

理解できる内容であれば幸いです。

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