グランドスタッフのアナウンスは原稿がある?英語のセリフ(例文)や練習方法も教えます

アナウンスグランドスタッフ

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今回は、グランドスタッフの注目される業務内容の一つで、館内にいるお客様に情報をお知らせするアナウンスについてお伝えしたいと思います。

  • グランドスタッフの人達は台本やセリフをみながらアナウンスしているの?
  • グランドスタッフの英語アナウンスって難しそうだけど、どうなセリフなの?
  • アナウンスをやると緊張して早口になりそうだけど、どうすればよいの?
  • アナウンスを上手くなるコツはあるの?

グランドスタッフになるとアナウンスを任される機会があって、人前で話すのが苦手だったり緊張して上手く言えなくなるのではないかと不安におもってしまいますよね・・・

結論からお伝えすると、アナウンスにはセリフ台本が常備されています。

 

ただ、台本があるとはいえ、新人の時は初めてのアナウンスに緊張しがちで上手く話すことが出来ません。

私も初めて出発搭乗口で館内アナウンスを行った時は、目の前に広がるお客様の視線が一気にこちらに来る感じで、冷や汗とはこういうものか身に染みたことがありますよ😅

 

しかし、新人の間は訓練を兼ねて強制的にアナウンスをさせられますし、失敗もしつつ何度も繰り返すうちにマスターできるようになります。

もちろん実践だけではなく自分で練習する事も大切です!

 

この記事では、国内線と国際線のグランドスタッフとしてアナウンス経験をしてきた私が

・グランドスタッフのアナウンスは原稿はあるの?

・グランドスタッフの英語のセリフ(例文)紹介

・元グランドスタッフの私がアナウンスを失敗した体験談

・元グランドスタッフが実践したアナウンスの自主練習方法

について解説します。
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グランドスタッフのアナウンスの原稿あるの?

冒頭でも説明していますが、アナウンスには原稿があります。

 

アナウンスの種類は、通常編~イレギュラー編の約20種類くらいの内容が網羅されてA4サイズの紙5ページ程にまとまっています。

 

例えば、

【通常編】

・搭乗手続き案内(カウンターオープン)

・搭乗手続き終了(カウンタークローズ)

・お客様のお呼び出し

・搭乗時刻案内(ゲートオープン)

・事前搭乗案内

・優先搭乗案内

・全てのお客様の搭乗案内

・最終の案内

・最終の案内(お客様のお呼び出し)

【イレギュラー編】

・搭乗手続き中断(使用する飛行機の変更、コンピューターの不具合)

・搭乗手続き再開

・欠航案内

・出発・搭乗時刻変更

・搭乗遅延によるミール配布 など

上記のアナウンス内容は、日本語と英語の2種類ございますが、どの航空会社も似た内容のセリフでアナウンス原稿は、通常準備されているので、初めての人は台本を見ながらでも全く問題ありません。

 

ですが、航空会社によっては母国語を使用してアナウンスする会社もあります。(コリアンエアーなら韓国語、エールフランス航空ならフランス語など)

 

そのため、現地の言葉を使いこなせる人は、就職にも有利でアナウンスを任される機会も多いですが、最低限英語を読めるスキルがあれば大丈夫です。

 

 

続いては、グランドスタッフのセリフ(例文)について紹介します。

全ては紹介することはできませんが、特に使用頻度の高いアナウンスを厳選しましたので参考にしてくださいね。

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グランドスタッフの英語のセリフ(例文)紹介

先ずは基本編で、チェックインカウンターがオープンした時に全館へお知らせするアナウンスからお伝えします。

 

アナウンスボイスをセリフの末端に設けてありますので、よろしければお聞きください。

 

通常、日本の空港ではアナウンスは日本語と英語のセットになっているので、ここでも日本語→英語の順で録音しています。
英語だけ聞きたい人は30秒くらいからお聞きください。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

チェックインカウンターオープンアナウンス

《日本語ver》

〇〇航空より、ご搭乗のお客様方にご案内いたします。

只今から、〇〇航空110便、羽田行きの搭乗手続きを承ります。

お客様は出発カウンター(J)まで、お越しください。

本日も○○航空をご利用頂きまして、誠にありがとうございます。

 

《英語ver》

Ladies and gentlemen.

May i have your attention please.

○○Airlines.  fight One one zero  bound for HANEDA is now ready for check-in.

Passengers on this flight. please come to  J counter.

Thank you for flying with 〇〇Airlines.

 

英語だけ聞きたい人は30秒くらいからお聞きください。

カウンターオープンのアナウンスは、お客様の目の前で話さず、カウンター越しの仕切りでアナウンスを実施するので、常に原稿を見ながらでも館内放送することができます。

そのため、よく新人の方がアナウンスを行う方が多いです。

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カウンタークローズアナウンス

《日本語ver》

〇〇航空より、ご搭乗のお客様方にご案内いたします。

〇〇航空110便、羽田行きは、まもなく致しますと搭乗手続きを締め切らさせて頂きます。

まだ搭乗手続きをお済ませでないお客様は、お急ぎ出発カウンター(J)までお越しください。

 

《英語ver》

May i have your attention please.

This is the final check-in call for 〇〇Airlines. Flight One one zero bound for HANEDA.

Passengers, who have not checked in yet for this fright.

Please come to J counter immediately.

Thank you.

 

英語だけ聞きたい人は27秒くらいからお聞きください。

カウンタークローズのアナウンスは、カウンター責任者の方もしくは、金銭管理をするグランドスタッフがアナウンスを実施する事が多いです。

 

出発時間が迫ると、チェックインカウンターを行う作業員はゲート業務のため、移動しなければならず最後までカウンター業務に残る人が、アナウンスを行います。

 

カウンターオープン時と同様の場所で、アナウンスをするので原稿みても問題ありません。スポンサーリンク


出発搭乗口ゲート、搭乗時刻案内アナウンス

《日本語ver》

○○航空より、羽田へご出発のお客様にご案内いたします。

○○航空110便、羽田行きの機内へのご案内時刻につきましては

18時。午後6時頃を予定しております。

先ずはじめに、小さなお子様連れのお客さま、お手伝いが必要なお客様、ファーストクラス、ビジネスクラスをご利用のお客さまからご案内いたします。

当便ご利用のお客様は今しばらく50番搭乗口付近にてお待ちください。

 

《英語ver》

Ladies and Gentlemen. May i have your attention please.

○○Airlines flight.  One one zero  bound for HANEDA.

The boarding will be made at 6:00pm.

Before boarding for all passengers, We will first invite traveling with small children,anyone needing special assistance for pre-boarding.

Followed by First-class . Business-Class.

Passengers on this flight. please wait around gate five zero.

Thank you.

 

英語だけ聞きたい人は43秒くらいからお聞きください。

お客様の搭乗時刻を案内する為のアナウンスです。

この情報を基に、お手洗いとか準備をするお客様がいるので、搭乗時刻の遅くても15分前にはアナウンスを実施します。

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出発搭乗口ゲート、パスポートアナウンス

《日本語ver》

重ねまして○○航空よりご案内いたします。

当便は、ご搭乗の際、皆様のパスポート写真のページを拝見しております。

あらかじめ、搭乗券とパスポートをご用意ください。

皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

 

《英語ver》

May i have your attention please.

○○Airlines is required to check the passports of all passengers

at the gate upon boarding for this flingt.

Please have your passport open to the photograph page and your boarding pass ready for inspection.

We appreciate your understanding and cooperation.

Thank you.

 

英語だけ聞きたい人は25秒くらいからお聞きください。

先ほどお伝えした搭乗時刻案内と同時に国際線では、搭乗改札を通過前に本人確認のため、パスポート写真と照合します。

 

その為、パスポートチェックするのに時間を若干要するので、搭乗5分前になるとお客様をゲート前一列に並ばせて順に確認を行っていきます。

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全てのお客様の搭乗案内アナウンス

《日本語ver》

大変お待たせ致しました。○〇航空にて羽田へご出発のお客様にご案内いたします。

○○航空110便、羽田行きは全てのお客様を機内へとご案内いたします。

搭乗券とパスポートをご用意の上、50番搭乗口よりお進みください。

皆様のご協力をお願いいたします。

 

《英語ver》

Ladies and Gentlemen. thank you for waiting.

〇〇Airlines flight  One one zero

bound for HANEDA is now ready for boarding.

We kindly ask all passengers on this flight to come to the gate five zero.

Please prepare your boarding pass and passport upon boarding.

Thank you for your cooperation.

 

英語だけ聞きたい人は30秒くらいからお聞きください。

ここからのアナウンスはゲートリーダーがメインで行います。

 

他の作業員は、改札口の搭乗券をかざす業務やパスポートチェックがあるので、ゲートリーダー自らがアナウンスを行います。

 

ゲートリーダーになると、アナウンスセリフを見なくとも経験が豊富なので、マニュアル通りに内容をアナウンスする方もいれば、アレンジする方もいます。

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最終のご案内

《日本語ver》

○○航空より最終のご案内を申し上げます。

○○航空110便、羽田行きは、

只今50番搭乗口におきまして、最終のご案内中でございます。

当便ご利用のお客様は、50番搭乗口よりお急ぎご搭乗ください。

 

《英語ver》

May i have your attention please.

This is the final boarding call for ○〇Airlines flight One one zero bound for HANEDA.

All passengers on this flight.

Pleases proceed to gate five zero immediately.

Thank you.

 

英語だけ聞きたい人は25秒くらいからお聞きください。

この内容も基本ゲートリーダーが行い、出発時間も迫っていたり、時間があってもゲートを通過していない方が僅かであれば、上記のアナウンスを実施します。

 

このセリフは、頻繁にアナウンスする機会も多く、内容文も短いので簡単に覚えることができて、よく作業しながら同時にこのアナウンスを行ったことがあります。

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搭乗口変更のお知らせ

《日本語ver》

○○航空よりご案内いたします。○○航空110便、羽田行きの搭乗口は51番へと変更となりました。

当便ご利用のお客様は、恐れ入りますが、51番搭乗口へお進みください。

 

《英語ver》

May i have your attention please.

THis is 〇〇Airlines Flight One one zero. bound for HANEDA.

The boarding gate for passengers has been changed to five one.

All passengers on this flight. Please proceed to gate five one.

We apologize for any inconvenience this may cause.

 

英語だけ聞きたい人は20秒くらいからお聞きください。

ゲートが変更になった時に行うアナウンスですが、自動音声でゲート変更を館内に流すことが多く、念のため出発時間1時間前に変更ゲートにて、変更のアナウンスを行います。

 

経験上、搭乗口前のモニター画面に変更になるお知らせが流れるので、多くのお客様は既に移動してることが多かったです。
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元グランドスタッフの私がアナウンスを失敗した体験談

出発ゲート

私が痛感した中で一番の思い出は、出発搭乗口で携帯電話でのマナーモードのアナウンスをした時の出来事です。

 

当時は国内線のグランドスタッフとして、数か月経験した後にアナウンスのセリフを見なくとも、できるようになってきたのですが、ふとした時にアナウンスの内容を度忘れしてしまい、何も言えないまま10秒経過…

 

 

 

結果・・・そのままマイクをスイッチオフしたことがあります・・・・

 

 

あの時は、丁度一人でアナウンスを行っていて周りに同僚もいず、お客様も少なかったですが、切ない気持ちで何よりも家に帰りたい一心でした・・・

 

 

私の同僚もアナウンスで失敗したことがあり、本来札幌行きと発言するところ、行先を間違えてしまい

 

 

 

「函館じゃなくて札幌だろ!!!!」

 

 

 

と、ゲート前の席から大きい声で注意するお客様に注意されて、凹んだと言ってました・・・

 

そのため、余程の自信が無い間はあんちょこやセリフを見ながらアナウンスをする事をオススメします。

 

国内線は便数もおおく、アナウンスをする機会も多かったので9割ほど暗記することができましたが、国際線では1日1便のみの外資系エアラインで、お伝えする内容やセリフも若干変わってくるので、中々覚える事ができません。

 

 

では、日本語も英語でのアナウンスを上手くしゃべれるコツについて、次の項目でお伝えします。
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アナウンスや英語セリフを上手に喋るコツ

上手くアナウンスするためのコツは2点あります。

  1. ゆっくり丁寧に話すこと
  2. 強弱アクセント

1点目、最初の頃は言いたい事もうまく言えず、緊張して声がかすんでしまい、上手くできないと思いますが一番はゆっくり丁寧に話すことが大切です。

アナウンスのセリフを見ながら、聞き取りやすいスピードで話すことで、お客様も情報の把握がしやすく、ご年配の方で耳が悪い人も理解できる速さだと良いです。

 

2点目、特に聞いてもらいたい箇所に強弱アクセントを意識することす。

たとえば、搭乗案内であれば、時刻は特に注意して聞いていただきたいポイントですよね?

ですので

「The boarding will be made at 6:00pm

こんな風に「6:00pm」と時刻にアクセントをつけて、メリハリをつけて話すことでお客様にも自然と聞いてもらうことができます。

 

はじめのうちはアナウンスのセリフ用紙に、特に重要な所はマークするなどしておくと強弱を意識しやすくなりますよ。

それが身に付くと、セリフを見なくとも大事なポイント箇所を、自然と強弱アクセントのコントロールが出来るようになります。

 

しかし、強弱アクセントを鍛えるのに、やり方が分からない人もいると思うので、次の項目では、実際に私がアナウンスを上手くなるための練習方法をお伝えしたいと思います。
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私が実践したアナウンスの練習方法

私の練習方法はお風呂場で、よく使う基本のアナウンスを毎日各3回づつ練習をして、お客様に特に聞いてほしい情報(搭乗時間・搭乗前のお手洗いなど)は、抑揚をつけるなどして強弱アクセントを意識しておりました。

 

この強弱アクセント=抑揚をつける為のとっておきの練習があります。

それが、腹式呼吸の練習です!!

 

①横になって、お腹が膨らむ限界まで息を吸う

②膨らんだ状態で7秒静止

③全ての息を最後まで出し続ける!

 

これを1日10回行うことで、通りやすい声に進化していくことが後々実感できて、私自身も、この練習をしてから声が通りやすくなったと実感します。

 

私が参考にした本は「魅せる声」のつくり方 (ブルーバックス)で、正しい腹式呼吸から活舌の使い方など、わかりやすく書いてあり実践しやすいです。

 

また、英語のアナウンスはネイティブキャンプというオンライン英会話で、一日に無制限で英語のレッスンを受ける事ができ、発音練習もあったので沢山受講して練習を行いました。

ずっとネイティブキャンプを使用していましたが、いつでも好きな時に受けられて講師も多いので個人的には大満足です。

値段は月額6,480円でレッスンが24時間受け放題!で、他のオンライン英会話より安く、沢山レッスンを受けたい方はこちらが良いと思います。

 

 

自主トレーニングと何度もアナウンスを行う内に、セリフも自然に覚えていく事ができて、更にアナウンスしながら作業する事も出来るようになっていきます。

現にセリフが飛んで、マイクをスイッチオフした奴が、最終的には出来るようになったのですから間違いありません。

まとめ

今回お伝えした内容は、特に使用頻度の高いアナウンスを厳選しました。

 

グランドスタッフのアナウンスは業務の一つで、スムーズに言えるようにならないとゲート業務での支障をきたします。

 

イレギュラーや特定のお客様のお呼び出し、条件付き運航など含めると、アナウンス内容は広くなりますが、熟練されたグランドスタッフは台本を見ずに、活舌よくお客様に伝わりやすいアナウンスをします。

その為には、練習と回数を重ねるのと、特に聞いてもらいたい内容の強弱アクセントを意識する方法しかありません。

人前に立つと緊張もしてしまうので、意外と覚えたつもりでも急に忘れることもありますので、完全に覚えるまで台本は手元におくべきです。

 

細かい部分は各航空会社や、ハンドリングする会社によって、アナウンス内容が異なりますが、今回は実際にグランドスタッフが行うアナウンス内容を日本語と英語に分けてまとめてみました。

 

仕事が出来るグランドスタッフは、アナウンスが非常に上手なので、周りから称賛されるスタッフになれるよう頑張ってください。
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