この記事は2023年5月30日に更新しました。
こんにちは。みのるです。
今回は、飛行機に搭乗する際に良く耳にするコードシェア便について解説します。
「そもそもコードシェアってよく聞くけど実際なんなの?」
「コードシェアを利用するとメリット・デメリットあるの?」
「コードシェアの見分け方ってどこを見ればよいの?」
など、実際にどういう仕組みかわからないですよね?
ここでは、コードシェアについて解説します。
簡単に言うと・・・・
コードシェアは共同運航便で、2社の航空会社が共同してフライト運航を行います。
コードシェアを利用することで、航空会社にはコスト削減など恩恵はありますが、利用者にとっても時期によってメリットがあります。
コードシェアの見分け方は便名を確認することで、どの航空会社を利用するか把握することが出来ます。
この記事では、グランドハンドリングスタッフとグランドスタッフを経験した私が
・コードシェア便での預け荷物はどうなるの?
・コードシェアを結んでいないコネクション手荷物
・コードシェアリングのメリット・デメリットとは
について解説します。
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飛行機のコードシェア(共同運航便)とは?
コードシェアリング運航は共同運航便のことで、2社の航空会社が共同して1つの便に双方の便名を付けて運航することです。
例えば、ANA(全日空)とSFJ(スターフライヤー)はコードシェアを結んでおります。
SFJ28便、KIX(関空発) → HND(羽田着)
ANA3828便、KIX(関空発) → HND(羽田着)
上記は、運航する会社はスターフライヤーで、一定の座席をANAが座席を買取り、その買取った座席販売をANAが販売を行っています。
ここでの運航とは、お客様がスターフライヤーの飛行機に搭乗し、パイロットやCAもスターフライヤーのスタッフが従事します。
つまり、ANAはお客様が乗ろうと乗らないと、スターフライヤーから一定の座席を購入してくれるわけで、その対価として「共同で運航する」ということになります。
続いては、コードシェアリングのメリットについて解説します。
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コードシェア(共同運航便)のメリットとは?
コードシェア便で運航する航空会社のメリットは2点あります。
- 航空会社によるメリット
- お客様によるメリット
コードシェア便でも航空券の基本料金が異なるので、コードシェア便の場合で料金を安く抑えるなら、2社の航空会社の値段を確認をオススメします。
コードシェアによる航空会社側のメリット
コードシェア協定を結ぶ航空会社Aと航空会社Bがあり、オペレーターはA社とします。
B社がA社の座席を50席購入した場合、A社の保有する座席をB社に座売却した分、A社は座席が売れたので利益発生となります。
一方のB社は座席を購入した分、オペレーションに必要なキャプテン・パイロット・機材は不要となるので人経費・機材費を掛ける必要がありません。
例えば、コロナウイルスが原因で、お客様が座席購入しなくてもANAが座席を50席購入してくれるのでスターフライヤーは利益は50席分発生となります。
逆にANAが就航しない空港もスターフライヤーが運航することで、ANAの航空機を飛ばさなくても、ANAが売却した座席をお客様が搭乗してくれるので機材も必要ないです。
ANA側は座席を購入して負債が発生しますが、空港のオフィスは不要・余計な人員を雇う必要がなくなるので、お互いにメリットとなります。
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コードシェア(共同運航便)によるお客様側のメリット
コードシェア便を確認すると、ANA3829便とSFJ029では料金が違います。
上記の画像では大人普通料金が約700円程しか変わりませんが、日によっては10,000円以上価格が違うことがもあります。
コードシェア(共同運航便)によるお客様の預け手荷物
コードシェアのおかげで予約も簡単で、乗り継ぎ空港に到着しても、手荷物をピックアップする必要はなく、最終到着地まで引き継がれます。
例えば、北海道から関空まで利用する航空会社を以下の場合とします。
≪国内線の例≫
- AIRDOでCTS(新千歳発)→ HND(羽田着)
- ANAでHND(羽田発)→ KIX(関空着)
全日空とAIRDOはコードシェアを結んでるため、経由地の羽田空港で預け荷物の引き取りの必要はなく、直接乗り継ぎ先ゲートに向かうことできます。
そのため、基本的には最終目的地へと荷物が受け取るようになります。
もし、一度羽田空港で荷物を引き取りたいと申し出ても可能ですが、その場合は新千歳空港でその旨をグランドスタッフに伝えることを忘れないでください。
≪国際線の例≫
- 関空(KIX)からボストン(BOS)までを日本航空(JL)
- ボストン(BOS)からフェニックス・アリゾナ(PHX)までアメリカン航空(AA)
昔は区間毎にチケットを購入する必要がありましたが、コードシェア便によってJALホームページで一括購入できます。
次にコードシェアリングのデメリットについて解説します。
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コードシェア(共同運航便)のデメリットとは?
コードシェアのデメリットは2つあります。
- お気に入りの航空会社が選べない。
- マイル付与は1社のみ。
コードシェアのデメリットは特に利用者に影響しやすい部分があるので、ここで把握しておくと今後の旅行に役立ちます。
コードシェアのデメリット①航空会社の選択が不可能
コードシェアのデメリットは、自分の好きな航空会社に搭乗できません。
例えば、日本の航空会社はサービスが良く、搭乗してストレスはあまりありませんが、外資系エアラインとコードシェアを結ぶことで、オペレーターが外資系ならサービスやエンターテイメントも外国人向けに設定されております。

私がヨーロッパに遊びに行った時にANAとルフトハンザドイツ航空のコードシェア便でした。内容は以下の通りです↓
- 往路 羽田発 → フランクフルト by ANA
- 復路 フランクフルト発 → 羽田 by ルフトハンザ航空
往路ではANAで機材も新しく、サービスも良く口に合った機内食で居心地よく過ごせました。
しかし、復路のルフトハンザ航空は機材も機内も清潔感無く窮屈に感じました。
コードシェア便を利用は、お気に入りの航空会社の運航に搭乗できない恐れがあるので注意してください。
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コードシェアのデメリット②マイルが片方しか貯まらない
コードシェア便のチケットを航空会社のサイトで購入しても、2つの航空会社のマイルは貯まりません。
例えば、ANA3829便(25,130円)のチケットを購入した場合、ANAマイルは貯まります。
しかし、スターフライヤーのSFJ029便(24,430円)のチケットを購入した場合、SFJマイルは貯まりますが、ANAマイルは貯まりません。
では、コードシェアをしていない乗り継ぎ便(コネクションフライト)があった場合の対応について、次に解説します。
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コードシェアを結んでない乗り継ぎ便の場合
北海道から北九州まで利用する航空会社が以下の場合だとします。
- AIRDOでCTS(新千歳発) → HND(羽田着)
- スターフライヤーでHND(羽田発) → KKJ(北九州着)
1便目はAIRDOで、2便目はスターフライヤーに搭乗となりますが、残念ながらAIRDOとスターフライヤーはコードシェアを結んでません。
そのため、羽田で到着後はご自身で荷物をピックアップして、乗り継ぎ先の航空会社(スターフライヤー)で再度チェックインする必要があります。

少しめんどくさいですよね…
羽田の場合はAIRDOは第2ターミナルに到着し、スターフライヤーは第1ターミナルなので移動しなければなりません。

移動なら少しでも荷物の量を少なくしたいですよね?
でも、その方法があります!!
コードシェア便で無くても荷物を最終目的地で受け取る方法
先ほどの項目で出発地空港である新千歳のチェックインカウンターで、コードシェア便で無くてもスルーバゲージ(手荷物を最終目的地で受け取る)の要望ができます。
それはご購入した乗り継ぎ先の航空会社のEチケットや、予約番号などグランドスタッフに伝えることです。
AIRDOのグランドスタッフは、スターフライヤー便に搭乗することを知らず、新千歳→羽田までの区間しか把握しておりません。
よって、乗り継ぎ便がある旨を伝えることで手荷物の手配(紐づけ)をしてくれます。

あまり知られていないやり方なので、コードシェアじゃない乗り継ぎで預け手荷物がある場合は、是非試してください。
続いては、コードシェア便の見分け方について解説します。
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飛行機のコードシェア(運航共同便)の見分け方
コードシェア便の見分け方の多くは便名が2~3桁は自社運航便で、4桁だとコードシェア便ということが多いです。
空港の出発・到着の電光掲示板を見て判断が出来ます。
上記の写真は少し見えづらいですが、電光掲示板の上から4番目21:55分発のバンクーバー行きを見ると3社がコードシェアしてることがわかります。
- NH116便(ANA)
- AC6248(エア・カナダ)
- UA7994(ユナイテッド航空)
上記の項目で説明したスターフライヤーとANAの記載も同じです。
SFJ28便、KIX(関空発) → HND(羽田着)
ANA3828便、KIX(関空発) → HND(羽田着)
よって、4桁の番号があればほぼ共同運航便となります。
この場合、画像の一番上のANA3823はコードシェア便だと把握でき、尚且つオペレーターはスターフライヤーだと判断できます。
まとめ
今回は、国内線コードシェア(共同運航便)のメリット・デメリットと調べ方について解説しました。
コードシェア便の場合、預けた荷物が最終目的地の空港まで送付されますが、コードシェア便でない場合は、経由地空港でピックアップする必要があります。
日本の場合は、ホスピタリティ精神が強くコードシェア便を結んでなくても、スルーバゲージ(経由空港での手荷物の引き取り不要)が出来ますが、海外では通常できません。
飛行機に乗り慣れてない人でもコードシェア便で荷物があれば、グランドスタッフが教えてくれるのでご安心ください。
コードシェア便によって利用者は一長一短ございますが、航空会社にとってコードシェア便を結ぶことはお互いにメリットです。
この記事が、コードシェア(共同運航便)についてご理解頂ければ幸いです。
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