ワールドトレーサー(World Tracer)の使い方!飛行機の荷物が未着や遅延した時の調べる方法

ワールドトレーサーグランドスタッフ

こんにちは。みのるです。

 

今回は海外旅行で頻繁に起こる荷物の未着(ロストバゲージ)の、追跡を調べる方法についてご説明します。

グランドスタッフはお客様の荷物が届かないと連絡を受け、手荷物捜索システムであるワールドトレーサー(world tracer)を使って預け荷物の行方を特定します。

 

そもそも

 

・ワールドトレーサーの使い方は難しいって聞くけど実際にどうなの?

・ワールドトレーサーを覚えないとグランドスタッフの仕事に支障が出るの?

・お客様自身で未着になった荷物の追跡をすることは可能なの?

 

など、ワールドトレーサーについて疑問を持つ方は沢山いると思います。

 

結論からお伝えすると、ワールドトレーサーは習得するには経験と努力は必要ですが、覚えなくても、チェックインカウンター業務や出発業務に影響はありません。

しかし、グランドスタッフで到着業務を担当する方は、手荷物が届かないとお客様の問い合わせも多く、覚えておかないと説明ができないので覚えなくてはなりません。

ですが、最近では行方不明になったお客様の荷物を、お客様ご自身で検索できるようになりました。

 

ここでは、行方不明になった手荷物のありかを調べる為に、ワールドトレーサーを何度も経験した元グランドスタッフが

 

・ワールドトレーサー(world tracer)の概要

・ワールドトレーサー(world tracer)の使い方

・ワールドトレーサーを覚えておくメリット

・荷物が未着の時に自分で調べる手荷物検索システム

ご説明させていただきます。

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ワールドトレーサー(world tracer)の概要

ワールドトレーサーとは、飛行機に搭乗するお客様で、預け荷物が行方不明になった時に荷物を探し出す手荷物検索システムです。

 

荷物が到着地に届かない理由はいくつかあります。

 

・出発地のマニラで手荷物タグが切れてしまい、行先が不明になるケース

・チェックインカウンターエージェントのミスで、同時刻の日本行きの羽田(HND)とフィリピンのセブ島(CEB)を誤って手荷物タグを貼ってしまうケース など

 

このような場合が発生するとロストバゲージになる可能性は高いです。

ロストバゲージについて更に詳しく知りたい方はロストバゲージはなぜ起こる?理由や発生しない方法はあるのかもを参考にして頂ければ幸いです。

 

例えば、フィリピンのマニラから東京に搭乗の際に、空港の3レターが必要となります。

フィリピン(マニラ/MNL)⇒ 東京(羽田/HND

 

預け荷物の2点の内、1点が何らかの不具合で、到着地の羽田空港に荷物が来なかったとします。

現在預けた荷物がどこにあるのか詳細を突き止めるべく、グランドスタッフはお客様からの荷物の形状等の情報をもとに、ワールドトレーサーで手荷物の捜索を行います。

 

 

仮に、手荷物検索システムに情報が反映されていない場合は、こちらから荷物が届いていないとオンハンドと言ってリクエストすることができます。

 

世界中の空港に探している荷物の詳細をワールドトレーサー通して、情報をインプットするので、お客様の預けた荷物の特徴をあらかじめ聞き取ります。

なお、情報のインプットは基本的に英語です。

 

 

ちなみに、この手荷物検索システムは起動までに5分程時間を要するため、お客様を待たせないためにも、事前に立ち上げておくとスムーズです。

 

続いてはグランドスタッフが使用するワールドトレーサーの使い方についてご説明します。

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ワールドトレーサー(world tracer)の使い方

ワールドトレーサー使い方

実際にワールドトレーサーで行方不明になった荷物を探すためには、手荷物のタグナンバーなどコマンド入力をして情報を引き出します。

 

たとえば、全日本空輸(ANA/NH)を利用したお客様が

フィリピン(マニラ/MNL)⇒ 東京(羽田/HND

の区間で行方不明になった手荷物を探す時にワールドトレーサーで入力するコマンドが

 

WM  TNT  HNDNHΣTN NH123456

 

・WM・・・世界中の空港へ

・TNT・・・この手荷物の行方を調べてます。

・HNDNH・・・HNDは羽田 / NHは全日本空輸の2レター

        羽田行きの全日本空輸を利用したお客様です。

・TN・・・タグナンバー

・NH123456・・・預けた荷物番号

 

以上のコマンド入力をすると、出発地の空港(マニラ)から事前に情報が入っている可能性があり、次便で送りますとか、誤搭載などの内容の情報が記載されています。

 

しかし、中には調べても何も情報が入ってない場合がございます。

 

その場合は未着レポート(AHL)を作成して、世界中の空港に手荷物がない事を登録する必要があって、預けた荷物詳細ををお客様から聞いて、AHLを作成していきます。

 

 

では、AHLを作成する時の情報を打ち込む内容は以下の通りです。

 

NM (NAME:お名前)       IT(イニシャル)

PA  (PERMANENT ADDRESS:住所

PN  (PHONE NUMBER:電話番号

FD  (FLIGHT DATE:搭乗便の日付

BR  (BAGGAGE ITINERARY:荷物の旅程

TN  (TAG NUMBER:手荷物の番号

CT  (COLOUR TYPE :預けた荷物の色

BI (BRAND INFOMATION:ブランド名

CC  (WORLD TRACER CONTENTS:内容

FI (FURTHER INFORMATION:今後の情報

BL  (BAG LAST SEEN :最後に荷物をいつ見たか

BW (BAGGAGE WEIGHT:荷物の重さ

TK  (TICKET NUMBER:旅券ナンバー

SI (SUPPLEMENTARY/INFORMATION:補足情報

AHLの作成画面を開くと上記のような黒字の2文字が出てくるので、荷物の詳細をインプットします。

AHL(未着)レポートに入力すると作成が完了し、最後に参照番号5桁の数字を控えます。

 

 

お客様によっては、預けた荷物のタグナンバーを紛失される方もいます。

その場合、当該便を利用したお客様の名前を検索することで、預けた個数やタグナンバーを参照できるので問題はありません。

 

ワールドトレーサーはこれ以外に内容は幅広く

 

・荷物の破損コマンド

・修正コマンド

・事前情報コマンド入力

・空港の3レターの調べ方 など

 

多数のコマンドが存在します。

 

 

そのため、完全に覚えるのに半年から1年はかかります。

 

では、ワールドトレーサーを覚えておくメリットについて次に解説させていただきます。

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ワールドトレーサーを覚えておくメリット

ワールドトレーサーは覚えることが多く、全てを理解するのに時間と労力がかかりますが、世界共通の為どこの国でも使用する事ができて、どの空港でも扱うことができます。

つまり、ワールドトレーサーができる人は、周りからも重宝されて、ご自身にとっても強力な武器となります。

 

世界のグランドスタッフの方達がワールドトレーサーで手荷物の情報を確認するため、英語でのインプット入力が必要ですが、簡単な情報を打ち込むのでライティングスキルは意味が通じれば問題ないです。

 

しかし、読解力とワールドトレーサーで使用する基礎コードを覚える必要があり、コードも沢山の種類があるので状況に応じて使い分ける能力が必須です。

 

 

また基礎コードの他に、ワールドトレーサーを利用する上で航空会社の2レター空港の3レターを把握する必要があり、キーワード順に打ち込まないとエラーが表示されます。

 

 

ワールドトレーサーは、グランドスタッフの到着担当の他に、主にLL業務といったロストバゲージ専門に扱う部署が、預けた手荷物の情報を追跡することができ、お客様遺失物センターの窓口として繋がることになっております。

 

ですが、このLL業務に配属された方は、ストレスや苦労の連続と聞いた事があります。

 

その理由は、お客様の荷物がロストバゲージになったので、問い合わせが来るお客様の多くは機嫌が悪く、お客様対応が大変だと聞いた事があります。

 

 

しかし、LL業務に配属した方達がそろって言う事は、自分を成長させてくれる部署だという方が多いのも事実です。

 

では、ワールドトレーサーは他の部署では必要ないと言われると、そんなことはありません。

 

確かに、チェックインカウンターや出発業務では、ワールドトレーサーを使う機会は滅多にありません。

 

ですが、グランドスタッフで出発業務を指揮するD/S(Departure Supervisorは全てを把握しなければなりません。

到着担当のグランドスタッフに、事前に情報や助言を伝えることが可能なので、長年グランドスタッフを務める方はワールドトレーサーは是非覚える事をオススメします。

 

 

では、次に紛失した荷物の行方を自分で調べる事ができる手荷物検索システムについて解説します。

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荷物が未着の時に自分で調べる手荷物検索システム

実際にロストバゲージの被害に合われた場合は、グランドスタッフやお問い合わせセンターで状況を聞く事が出来ますが、現在はパソコンから追跡することが出来ます。

どうやって検索すればよいかというと・・・

 

手荷物検索システム

 

と、検索してみてください。

 

そうすると、ANAやJALと言った手荷物検索サービスが出てきます。

検索がでない方はこちらを参考にして下さい。

 

ANA 手荷物検索システム

JAL 手荷物検索システム

 

こちらのページに飛ぶと、照会番号と名前を順に打ち込んでいきます。

 

ワールドトレーサー

ワールドトレーサー

ワールドトレーサー

ロストバゲージの被害にあうと、グランドスタッフから参照番号を頂けるので、ご自身のお名前を打ち込むと現在の状況を確認できます。

 

ANAやJALだけでなく、他の外資系航空会社も同様のサービスを行っております。

 

利用した「航空会社 手荷物検索システム」で検索すると出てきますが、一部提供していないエアラインもあるので、ご自身でお確かめくださいね。

まとめ

今回は、ワールドトレーサー(World Tracer)の使い方!飛行機の荷物が未着や遅延した時の調べる方法について解説させていただきました。

 

ワールドトレーサーは、グランドスタッフが行方不明になったお客様の預け荷物のありかを、コマンド入力する事で情報の提供や詳細を得るために重要な技術スキルです。

 

その内容は、とても豊富で複雑であり時間をかけなければ学習する事はできません。

 

しかし、ワールドトレーサーを覚える事は世界中の人達と対応が出来るため、学習すれば強力な武器にもなります。

 

私も一度ワールドトレーサーに没頭した期間がありましたが、3カ月経っても中々覚えられず、一部のコマンドを覚えた時だけでも非常に感動した記憶があります。

 

グランドスタッフの業務は様々ありますが、私が経験した中でワールドトレーサーは、一番に学習したいスキルだったので是非習得して頂ければと思います。

 

 

現在は、お客様ご自身でパソコンから手荷物検索システムを使用して、荷物の追跡を行えることが出来るようになったので、ロストバゲージにあわれた方は活用してみてください。

 

この記事がワールドトレーサーに興味を持つ方に、少しでも参考になる記事であれば幸いです。
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