VDGS(駐機位置指示灯)の仕組みを解説!今後マーシャラーはどうなるのかも

VDGS グランドハンドリング(ランプ)

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この記事は2023年5月30日に更新しました。

VDGS(Visual Docking Guidance System)駐機位置指示灯の仕組みや準備の仕方

VDGS

VDGSとは航空機がスポットに接近して、VDGS表面の電光掲示板から赤外線レーザーを感知し、飛行機の速度や位置を計測して、電光掲示板に停止ラインまで残り〇メートルと表示されます。

※音量に注意してくださいね。

 

航空機が到着ラインに従って接近しますが、仮に左右ずれたとしてもVDGSが感知して、飛行機が表示された矢印に従って軌道修正すれば自然と消えます。

航空機が停止ラインまで来ると自動で『STOP』と表示され飛行機は停止します。

この間にチョークを施して、最後にチョークONをしたことをリモコンを通じてVDGSに表示させれば完了です。

VDGSの設定準備するためのコントロールボックスが、PBB(パッセンジャー・ボーディング・ブリッジ)の近くに設置されているので、事前に到着する航空機の機種に合わせて設定する必要があります。

 

もし、大型機(ボーイング747)が到着するのに、誤って中型機(ボーイング767)の設定nに気づかずに到着したら、もうわかりますよね?

お客様が降機するPBBが装着できなくなり、飛行機の牽引作業が発生となってしまい、時間を要するため、乗り継ぎ便を控えるお客様に不安を与えるなど、大迷惑をかけることになります。

 

よってVDGS担当は、電光掲示板に到着する機種がしっかりと反映されている事を確認して、途中VDGSの誤作動が発生しても不具合に備えてスタンバイをします。

では、VDGSの普及により今後のマーシャリング対応はどうなるのか?次の項でご説明させていただきます。

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VDGS導入によりマーシャリングは今後不要なの?

VDGSの写真

VDGSが普及となりましたが、マーシャリング対応が全く無くなるという事はありません。

とはいえ、空港の発展に伴い現在ではVDGSを設置が豊富となり、羽田空港の場合は固定スポット(ターミナル沿いにある駐機場)の殆どは、VDGSでの運用が一般化しております。

一方のオープンスポット(ターミナルから離れた駐機場)はVDGSが設置できないので、現在もマーシャリング対応を行っており、地方空港でもマーシャリングをする機会があります。

 

マーシャラーの作業内容は下記の記事を参照ください↓

 

羽田空港では固定スポットを使用する航空会社が多い為、VDGSの使用頻度が高いのが現状です。

続いては、VDGSがの仕組みや準備の仕方について次に解説させていただきたいと思います。

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私が実際に初めて使用したVDGSの経験談

VDGSの写真

初めてVDGSを準備から運用した時の実感は、凄く簡単で誰でも出来るという印象でした。

みのる
みのる

私はマーシャリングが好きだったので、VDGSが導入された以降はグランドハンドリングの魅力が少し薄れた感があります。

正直ヒューマンエラーでVDGSの設定ミスがない限り機械の方が正確ですし、誤作動も頻繁に起きることはあまりないので安全ですが、飛行機を自分の力で誘導できないもどかしさがあります。

 

しかし、VDGSが故障で不具合が生じた時など、緊急で対処できるよう数か月に1度は、マーシャリングのリカレント訓練を行う必要があります。

羽田空港のビジネスジェットエリアではVDGSの設置がされておらず、場合によっては2人マーシャラーで航空機の誘導を行います。

 

ビジネスジェットのグランドハンドリングについては下記の記事を参照ください↓

 

私のプロフィールにも記載してますが、グランドハンドリングスタッフになるきっかけは、元々マーシャリングでした。

自分が発する信号で飛行機に合図を送り、右旋回、左旋回、徐行、微調整させながら誘導し、最後に停止させる。

自分の力で、初めて飛行機を誘導した時は、手が震えましたね・・・

 

あの頃の実感は、念願の夢を達成できたことに、自然と笑みがこみ上げてきたことを今でも覚えてます。

機械が主流となってきており、現在あるグランドハンドリング作業が徐々に制限がかかると魅力が薄れてきて残念な気持ちです。

 

グランドハンドリングの作業内容は下記の記事を参照ください↓

 

幸いにもオープンスポット・ビジネスジェットスポットにはVDGSの設置が行われておらず、マーシャリングを実施しなければならないので、全くなくなったわけではないのでご安心ください。

まとめ

今回はVDGS(駐機位置指示灯)の仕組みを解説!今後マーシャラーはどうなるのかについて解説しました。

  • そもそもVDGSの仕組みって?
  • 作業員の代わりに機械が操作できるの?
  • もうマーシャラーは不要になるの?
みのる
みのる

結論を言います!

  • VDGSの仕組みは表面の電光掲示板から赤外線レーザーを感知し、飛行機の速度や位置を計測して電子盤に位置や残りの停止ラインを表示するシステムです。
  • マーシャラーは作業員が行いますが、機械で行うVDGSの方が正確さが出るため大きな不具合も少なくなると見解します。
  • 主要空港ではVDGSが主流となりますが、イレギュラー対応やVDGSが設置していないオープンスポット、地方空港などではVDGSが無い為、マーシャラー業務が無くなるわけではありません。

VDGSによって、正確な作業でヒューマンエラーが消失したことは、大変良い事ですが、子供から大人までグラハンの花型ポジション、マーシャリングをする機会が減少したことは残念です。

 

女性グランドハンドリングスタッフも巨大な航空機を誘導する姿に憧れて、多くの方がグランドハンドリングに参入しました。

 

みのる
みのる

私もマーシャラーに憧れて、この業界に参入した一人なので、お気持ちは非常にわかります。

今後も空港が発展する中で、オープンスポットもVDGSが設置されるとマーシャリングを実施する機会が減少し、将来航空機の誘導を希望する方に、VDGS設置が増えないことを祈るばかりです。

現状ではオープンスポットにVDGSを設置するような事案はないのでご安心ください。

 

一方でマーシャリングが苦手の人にとっては、VDGSを簡単に操作できて喜ぶ作業員も一部います。

VDGSの導入によって一長一短はありますが、今後ますます導入する空港も増えるのではないかと思われます。

今回のVDGSが記事が皆様にとって少しでもお役に立てれば幸いです。
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