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この記事は2023年5月30日に更新しました。
早期入社(就業)制度とは?
早期入社制度とは企業から内定を頂き、残りの学校在学期間を出席せず内定した企業で勤務に従事することを言います。
企業に就労した分、学校では出席扱いとなるため社会人のように働くこととあまり変わりありません。
大学生なら4年目、専門学生なら2年目と最終学年の4月から就職活動が一斉に始まり、自分が興味ある会社に学校を通じてエントリーシートを提出します。
早い人だと同年の7月頃から内定をもらう方もいます。
人生最後の学生生活となる可能性があるため、夏休みや冬休みを利用して長期の旅行や、実家に帰省など計画する人も多くいます。
実際に私自身もそのつもりでしたし、同級生の多くもその予定でした。
実際に企業から内定をもらうと入社日が指定されることもあり、同意した場合は入社しなければなりません。
通常、大学・専門学校卒業後の4月1日から入社日が多いのですが、航空業界では新規就航・路線増便などに伴い人員が必要不可欠のため、随時募集を求める企業が多いです。
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航空専門学校での早期入社(就業)制度はあるの?
航空専門学校での早期入社制度はもちろんあります。
実際に私のプロフィールを見て頂くとわかると思いますが、2007年の航空専門学校2年生時に企業から内々定を頂き、その時期の8月から入社して働いておりました。
当時、私のクラスは40人程生徒がいましたが、続々に企業から内定をもらい半数以上は早期入社で企業で就労する方がいました。
現在はコロナ過で募集をかけてる企業は非常にわずかではありますが、コロナ前の2020年でも早期入社を募る企業は存在しております。
私が在学した専門学校は、すべり止めが認められない学校だったので、辞退もしくは落選しない限り次の企業に願書送付ができないルールでした。
全ての企業が早期入社制度対象とは限らず、大手会社でも働く空港によって条件が異なります。
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航空業界に早期入社(就業)する上でのメリットとは?
早期入社する上でのメリットは早くから仕事に従事できる為、経験・スキルを早く身に着けることが出来ます。
一般的に4月と10月に新卒・既卒が入社する為、年齢が同級生であったとしても早期に入社した方が先輩です。
私の場合は2007年8月に早期入社して、後々同級生が遅れて早期入社する一方で、色んな作業を先にやることができました。
早い時期から早期入社することで、就職活動が早く終わって内定をもらえる安心感と雇用が確保されたので気持ちに余裕がつけます。
時期によっては採用枠に空きがなく、願書を提出できないこともありますが、焦っても良いことは一つもありません。
現に私がそのパターンで失敗してるので、冷静になってチャンスが来るまで待つことがポイントです。
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航空業界に早期入社(就業)するデメリット① 自由が利かない
早期入社するデメリットは残りの学生ライフを送ることが出来なくなります。
同級生と遊ぶことが出来ず航空業界の休日はシフト制なので、旅行や帰省などの長期休日は不可能です。
グランドハンドリングのシフトに関しては以下の記事を参照ください↓
最後の学生生活で自由が利かないのは、不満とストレスが大きい為、遊べるうちに沢山遊んでおくことが大切です。
航空業界に早期入社(就業)するデメリット② 早期入社後の在学費用代
私の場合は、専門2年生で8月に内々定を頂いた会社に入社し、卒業式の3月まで約7か月分、この期間中の授業費は一切戻ってきません。
学校によっては、月に1度出席するように指示される所もあります。
当時私も聞いて驚きましたが、早期入社は会社に出社する分を学校出席扱いとなり、出席(出勤)がないと卒業不可能という規則でした。
学校側は在校生を企業に斡旋し紹介したのと、授業の代わりに就労することで出席扱いする条件で、学校で授業を受けていなくても授業費用は払わなければなりません。
就労扱い証拠として、1日にどのような作業内容をしたかレポートにまとめ、班長から印鑑を受理後月末にFAXで学校に提出してました。
多くの学校がこのような早期就業規定を設けているので、早期入社の学費代については必ず学校に問い合わせしてください。
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航空業界に早期入社(就業)した場合の給料とは?
私の場合は、当時下請けのグランドハンドリング会社に早期入社しましたが、お給料は時給1000円×働いた時間もらってました。
月の労働時間が約173時間だったので、単純に173,000円を在学身分中に頂いてました。
多くのグランドハンドリング・グランドスタッフ企業は、早期入社制度を設けており、教育・実習とはいえ、作業内容は実際に先輩方と交って業務を行うので給料はあります。
グランドハンドリングの詳しい給料に関しては下記を参照ください↓
在学身分で早期入社した場合も、他の社員と同様に働きつつ作業を覚えていくので、新卒・中途採用とそん色ありません。
早期入社(就業)を断る場合
企業側は辞退者が出た分、埋め合わせするために他の人員補充をする必要があるので、迅速な連絡が必須です。
内定を頂いた後の辞退連絡が遅ければ遅いほど、企業側にも迷惑をかけるし、学校側の学生は今後採用する枠も低減する恐れもあります。
よって、早くから決断して行動が大切となります。
良い企業に入社するために辞退するのも一つの策ではありますが、選り取り見取り選択して採用をもらえないと本末転倒なので注意してください。
早期入社(就業)を辞めた場合
在学期間中に早期入社が決定し、数か月働いた後に辞職を決意する場合は学校側に連絡してください。
在学中であれば学校に籍はあるので、再度授業を受けつつ先生と一緒に就活アドバイスを受けながら活動出来ます。
私の同級生でも早期入社を直後に辞めた人がいましたが、学校に再度通って、普通に授業を受けて次の会社で内定をもらった人もいます。
在学期間中で辞職したとしても、学校側は生徒に就活アドバイスをする義務があるので、存分に活用してください。
しかし、辞職して企業側の寮に住んでいた場合は、退去しなければならないので引っ越し等の懸念リスクがあることを生じることを忘れずにしてください。
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早期入社をした私の実体験
専門学校2年生になった私は当時気になる会社が2社ありました。
本来2社共に願書を提出し応募希望でしたが、学校の規定により願書提出は1社までの規定があった為、2社同時に願書提出ができませんでした。
迷った挙句、私は1社に絞りその年の6月に開催されたANAの入社試験を行いました。
当時、ANAの一時試験内容は説明会とグループディスカッションの2種類で、グループディスカッションは5人1組で実施されました。
私にとってグループディスカッションは初めての体験で、積極的に司会・進行を立候補した結果、発言内容も整っておらず、しどろもどろとなり一次試験から不合格でした。
不合格という現実を受け止められず、もう一つ希望してた企業も既に募集終了となっており、当時は崖っぷちの状態でした。
グランドハンドリングに必要な資格や免許は、あらかじめ取得してたにもかかわらず、採用試験で一次敗退は非常に受け入れがたい結果でした…
グランドハンドリングに必要な免許は下記の記事を参照してください↓
卒業まで時間の猶予があるにもかかわらず、心配性の性格のため自宅で毎日求人を探す日が続いた後、希望するグランドハンドリング会社を1社見つけ、学校に連絡を取ってすぐさま履歴書を提出しました。
私が二回目に受けたグランドハンドリング会社は下請け会社で、ANAと比較すると待遇や福利厚生も悪かったですが、希望するグラハンに携わることが出来るので応募しました。
試験内容は筆記試験がなく、空港所長と普通の会話だけで、結果は問題なく合格(笑)。
しかし、内定をもらって安堵する自分と素直に喜べない自分がいました。
空港所長からは次のように言われました。
『グランドハンドリングの業務拡大に向けて、現状人手不足だから8月から入社してほしい』
と、言われました。
当時19歳だった私は、素直でお願いされた事に断れない内気なタイプで、断れば内定取り消しの恐れを感じたので最終的に承諾しました。
この時、内定を頂いた時期が7月初旬でした。
入社迄の1カ月間、居住地は会社指定の寮なので探すことは不要でしたが、引っ越し業者の手配、学校に書類提出など多忙で、数日後には就業開始とハードスケジュールでした。
また、入社日が8月で繁忙期と猛暑日の中、毎日大変な日々を送っていた時期も鮮明に覚えてます。
学生生活最後の年で内定後は友達と旅行に行ったり、思い出作りに励む予定でしたが、全て計画が丸つぶれとなり、悔やむ想いが強かったです。
今振り返れば焦る必要は全く必要ないし、思い出作りに専念すべきだったと後悔の方が強いです。
それならば専門学校行く必要もなかったし、授業料が返ってこないことに不満ばかりで、全ては焦った自分が悪かったと思います。
そのため、もしあなたが航空業界で大学・専門学校に行くのを迷われているなら大学に行くことを強く推奨します。
大学出身だと大手の企業に就職するための条件を満たすことが出来て、枠も広いのが大きなメリットです。
私が学べたことは、焦って就職活動することで良い企業へのチャンスを逃し、逆に悔やむことにもつながるので、一度落ち着いてリセットすることが重要だと肝に銘じました。
しかし、悪いことばかりではありません。
早いうちに早期入社することで経験と知識が得られ、その企業で経験を積んで2年後に航空会社から内定を頂き、グラハン業務に従事出来ました。
ANAのグループディスカッションを基に、私なりの面接対策を準備して挑めたので、全てが悪い結果ではなかったです。
グランドハンドリングの面接試験の対策はこちらをご覧ください↓
まとめ
今回は、早期入社?早期就業は航空業界では普通?現役グラハンが実体験について解説しました。
結論を言います!
早期入社は内定が決定し安心感を持てますが、実質即就職ということでもあります。
早い時期から就活できる事は良いですが、急いで就職して最後の学生生活を堪能できない、一長一短があります。
年に1度しか求人応募しない企業もある為、タイミングを逃すと興味ある企業がどんどん遠ざかるので、節目をもって行動してください。
一度採用試験に落ちたからすぐに就活ではなく、卒業までの時期を考慮して余裕をもちながら就活に励んだ方がよいです。
仮に卒業まで数か月しかなく希望する職種が見つからない場合は、色んな先生に相談してみてください。
航空専門学校で働く先生方は、航空業界の企業の方と知り合いが多く、内々に対処してくれる可能性も大いにあります。
私は学生の後半約7か月分、何も得る事が出来ず学校に寄付する形で終わったので、在籍中は普段から先生に色んな事を聞いて情報をゲットしてください。
払った分の授業料を自分に活かし、納得できる行動を祈っております。
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