飛行機に禁止危険物を預けた場合はどうなるの?現役GHが教える対処方法とは?

預け荷物 危険物 飛行機

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この記事は2023年5月30日に更新しました。

飛行機に危険手荷物を預けた場合

手荷物預け機

空港でチェックインする際に預け荷物に危険物が入ってた場合、グランドスタッフから搭乗口ゲートに来るようアナウンスで呼び出され開披(かいひ)検査を行います。

開披検査とは、預け荷物の中に危険物がないか確認する保安検査員が疑いがある手荷物をゲートまで搬入し、該当者が搭乗口ゲート到着後、荷物の中身を確認する為に保安検査員とお客様の立会いの下で手荷物の中身の検査をします。
みのる
みのる

私の経験上、呼び出されたお客様の多くはその場で破棄してる人が多かったです。

航空機の安全を保つために危険物の禁止は、航空法で以下のように定められております。
危険物のお預け及び機内への持ち込みは50万以下の罰金対象となります
実際にペナルティを課されることは少ないですが、悪質で沢山の危険物を所有してた場合は課せられる恐れがあります。

 

預け荷物は持ち込み手荷物と同様にX-RAY検査をして、中にライターや爆発物(ガスボンベ)火薬類(クラッカー・花火等)となるものがないか調べます。

開披チェックで確認された荷物に異常がなければ、そのまま搭載ができますが問題があればその場で破棄しなければなりません。

特にモバイルバッテリーやスプレー缶類は、呼び出しの対象されることが多いです!

 

また、荷物の仕分けを行うグランドハンドリングスタッフのソーティング担当が、手荷物の中から振動が伝わってくる物や、預けた荷物の中から液体物が壊れ水浸しになる物などはゲートで呼び出されます。

みのる
みのる

私もソーティング作業してる時に荷物の中からバイブレーションがしたので返却した所、電動カミソリがONのままでした。

 

預け手荷物・機内持ち込み手荷物は国際民間航空機関(ICAO)の取り決めにより、世界共通ルールが定められています。

預け荷物の中に危険物があった場合の廃棄料金はかかるの?

手荷物制限品

危険物リスト

開披検査で発覚した危険物が生じた場合の廃棄量はかかりません

保安検査場で持ち込み手荷物検査の際に危険物を保有した場合は、その場で処分されるよう促されますが罰金等は発生しないです。

預け荷物も同様に危険物の大小関係なく、飛行機に一切持ち込むことが出来ない物は保安検査員によって無償で処分されます。

みのる
みのる

お客様の中には破棄されることに怒り出す人もいますが、法令で決まっている上、諦めるしかありません。

危険物があった場合で廃棄を拒んだ場合

危険物の預け荷物廃棄を拒んだ場合は、予定した搭乗便に乗ることができず、強く抵抗する場合は警察に呼び出されて、署まで連行される可能性もあります。

みのる
みのる

私が国際線グランドスタッフで働いてた頃、フィリピン国籍のお客様でセグウェイ(危険物)を預けた所、禁止物品だと知らずご立腹されており、結局手放す光景を目にしたことがあります。

グランドスタッフが全館アナウンスで呼び出しにも関わらず、お客様のゲート到着が遅く開披検査に時間がかかる場合にも、搭乗拒否される可能性もあります。

多くの搭乗客は廃棄を選んでおりますが、危険物を欲しさに搭乗する便をあきらめるか、もし高価な危険物がある場合は別送をオススメします。

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飛行機に危険物を預けない場合の対処方法

危険物を誤って預けない為にも事前の危険物リストを把握する必要があります。

基本的に発火性・引火性ある物は預けられません。
  • スプレー缶類カセットコンロ用ガス、スポーツ用酸素缶、殺虫剤/農薬
  • 火薬類を使用した物花火、クラッカー
  • 電動乗り物セグウェイ、電動スケートボード、セルフバランスボードなど
  • その他漂白剤、ライター用燃料、加熱式弁当など
  • 引火性液体(オイルライター用燃料・ペンキ・塗料)
  • 放射性物質

スプレー缶

スプレー缶類の裏面に火気や高温に注意と記載される物や、可燃性のないスプレーを預けた場合でもゲートに呼び出され現物確認します。

仮に可燃性の疑いが無いスプレーならば現物確認だけで終了となりますが、その場合はあらかじめ持ち込み荷物に移し替えた方が良いです。

 

持ち込み荷物の記事に関しては下記を参照ください↓

 

火薬類を使用した花火、クラッカー、発煙筒など)物は、預け荷物・持ち込み手荷物共にできません。

電動乗り物(セグウェイ、電動キックボード、バランススクーターなど)バッテリーを使用しているので発火の恐れがあります。

漂白剤は製品に「塩素系」や「混ぜるな危険」が表示されている洗剤(ハイターなど)は持込み・預け荷物共にできません。

ペンキや塗料には揮発性物質(燃焼している間にガスあるいは蒸気で失われる水以外の物質)が含まれており、引火する可能性があるため持ち込めません。

 

危険物があった場合に破棄して頂くよう促されますが、手荷物の中には預け荷物は禁止だけど持ち込み手荷物として機内に持っていくことが出来ます。

預け荷物は禁止だけど持ち込み荷物として認められている物とは?

預け荷物は禁止な一方で、機内に持込みが可能な物品は以下のとおりです。

品目 機内持ち込み 預け荷物
モバイルバッテリー



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燃料電池

リチウムイオン電池

予備電池(ワット時定格量300Wh以下のもの)

  • スマートフォン
  • ノートパソコン
  • タブレット
  • デジタルカメラ
喫煙用ライター/マッチ(1つまで)
ヘアアイロン・水中ライト
リチウムイオン電池
(リチウムイオンポリマー電池を含む)ワット時定格量100Whを超え160Wh以下のもの
リチウム金属電池

リチウム含有量2gを超え8g以下のもの

【モバイルバッテリー容量】

  • 100Wh未満…(27,027mAh未満)の場合は機内持ち込み制限なし。
  • 100〜160Wh…(27,027〜43,243mAh)最大2つまで持ち込み可能。
  • 160Whを超えるバッテリーの場合は、預け荷物・持ち込み共にで不可能。

電動車いすは、バッテリーが容易に外せる設計で外された電池および予備電池は300Wh以下であること予備電池は1個まで(160Wh以下は2個まで)は機内に持ち運べます。

本体に内蔵されるリチウムイオン電池は問題ありませんが、160whを超えるものは預け荷物・持ち込みができません。

機内で発火の恐れがある物体は、客室乗務員がいるので最小限に抑える事ができますが、預け荷物は貨物室に収納されている為、誰も確認ができません。

つまり手荷物から発火して、隣の荷物に引火したら炎上する可能性があるため搭載はできません。

みのる
みのる

特に注意して頂きたいことは高価な物や貴重品類です。

  • 貴重品(金券、小切手)
  • 高価物(宝石、有価証券
  • 壊れやすい物(ガラス製品、陶器)

荷物を預ける際にグランドスタッフから貴重品等の有無を聞かされますが、ロストバゲージが発生した時に、高価な物が入った場合で最悪手元に戻らない恐れがあります。

 

ロストバゲージについて詳しい内容につきましては下記の記事を参照ください↓

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まとめ

今回は、飛行機で誤って禁止危険物を預けた場合はどうなるの?現役GHが教える対処方法とは?について解説させていただきました。

  • 「預け荷物に危険物を入れた場合どうなるの?」
  • 飛行機の預け荷物が禁止されている物ってどんなもの?
  • 「危険物を保有した際に罰金やペナルティは発生するの?」
みのる
みのる

結論を言います!

  • 預け荷物で禁止されている物は発火の恐れや爆発の恐れがある物などがありますが、国内線と国際線では殆ど同じ規定です。
  • 飛行機に搭乗する際に引火性、発火性のある危険物は預け荷物はできず、物によっては持ち込み手荷物として可能な場合があります。
  • 間違って危険物を預け荷物に入れても、ゲート搭乗口で呼び出され保安検査員立会いの元で廃棄を促されますが、罰金等はありません。しかし、過剰な場合罰則を科せられる可能性もあります。

上記の搭載禁止物を、旅行時に用意する機会は滅多にないと思いますが、旅行に不慣れな方は念の為にご注意していただければと思います。

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