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この記事は2023年5月30日に更新しました。
グランドハンドリングスタッフが行う外部エアコン供給
【JTAの話したがり雑学】
🧊地上エアコン🧊
飛行機のエアコンは通常APU(お尻にある小型エンジン)を動力としていますが那覇空港には地上にエアコン設備があります💡
APUに代わり地上からダクトを繋ぐことで
Co2 排出を削減し機内を快適な温度に保ちます😆
空港には様々な設備があるんですね👀#SDGs pic.twitter.com/yFMcvHMiJX— JTA_日本トランスオーシャン航空 (@JTA_Official_jp) October 16, 2020
航空機が駐機するランプスポットには、地上から空調を送付できるエアコン・ビットホースが地下に埋め込まれており、マンホールを開けると大きなホースを取り出すことができます。
エアコン・ビットホースが航空機に接続されている状態は、夏の暑い時や冬の寒い時でも外部の温度調整を調節して機内に空調を供給が可能です。
ビット・ホース自体は太くて長さが約50メートルでホースもねじれた状態で収納されております。
ホースを全て出してない状態で、一部ねじれた箇所があると充分な空気を航空機に供給ができません。
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航空機にエアコン供給するための場所
航空機の胴体下辺りにエアコン・ビットホースを供給するためのアクセス・パネルがあります。
私の場合は取り扱う機種がB767の中型機でエアコン・ビットホースは一つのみ供給でしたが、大型機だと2か所供給となります。
B737のような小型機では、地上と胴体の高さが低いため、仰向けになった状態でないと装着が難しいです。
エアコン供給の準備方法
エアコン供給は航空機がブロック・イン(到着)して、初めてスポット内のマンホールを持ちあげて収納されているエアコン・ビットホースを取り出します。
通常、航空機がブロック・インする前にGPU(地上電源)・GSE(ベルトローダー、パッセンジャータラップ車 など)を準備しますがエアコン・ビットホースはブロック・イン後に行います。
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航空機と外部エアコン供給の接続方法
地上外部エアコン・ビット・ホース先端には、空調供給中に外れないためにツメがあり、受け口に嚙合わせるだけのシンプル作業です。
エアコン・ビットホース接続完了後、マンホール中に付随するコントロールパネルスイッチで、空気を機体に送り込むON/OFFボタンスイッチを押します。
供給開始後に壮大な空気とビットホースが膨張して空調が送付されますが、救急開始直後はホースがねじれ返したり、空調が問題なく供給されてないか確認してから離れます。
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航空機のAPUと外部エアコン供給の違い
航空機の備わるAPUでエアコン供給することはできますが、一番の違いは値段です。
APUを利用には即ち燃料を使用してエアコン供給するため、料金もかかりコストパフォーマンスが悪くなります。
APUに関しては以下の記事を参照ください↓
しかし、外部エアコン供給の場合では電気を使用し、燃料費やすのと比較すると安く抑えることができて、ターンアラウンドタイム(駐機時間)が長いほど料金も安価できます。
地方空港の場合は、ランプ施設にエアコンダクトが設けられてない空港もあり、空調車(エアコン車)を利用してエアコン供給をします。
上記の写真は、過去に夏で発生した震災地で電力供給ができず、エアコンが使用できない時に空調車を利用して地元民が待機する公民館で活用しました。
空港以外でも地元民に貢献できるGSEがあると、いざという時に感謝されるのでうれしい限りです。
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外部エアコン作業するための資格とは?
外部エアコン取付け・取り外し業務はグランドハンドリングスタッフが行い、必要な資格はありませんが、座学および実技訓練が必要です。
私の場合は座学完了後に実技訓練をしましたが、作業内容も簡単なので3回ほど訓練後に資格発令となりました。
取り扱う機種ごとに資格分野が異なり、小型機から大型機迄すべての機種発令するのに時間がかかります。
グラハンが行う外部エアコン作業での注意点
空調供給開始時は、一部航空機の扉がオープンしてる状態を確認を行ってから開始します。
反対に全ての乗客、手荷物搭載が完了して、先に航空機のドアクローズをすることで、エアコンの風圧力により、ドアクローズをすることが出来ません。
航空機の出発10分前になると、コックピットがエアコンからAPUに切り替えるので、ラインメンテナンス(整備士)よりエアコンカットの合図が出てOFFにします。
まエアコン供給口からダクトを取り外す際に、エアコンOFFにして送風が即遮断されるわけではありません。
ビットホース内が空気が無くなったことを確認してから取り外さないと、エアコンビットホースも抵抗して暴走する恐れもあるので、確実に送風が抜き切ったことを確認後に取り外し、地上マンホール内へと収納します。
まとめ
今回は、駐機中の飛行機の外部空調(エアコン)供給の仕組みを現役グラハンが解説を現役グラハンが解説しました。
結論を言います!
エアコン供給完了時は乗客の搭乗完了前、預け荷物の搭降載完了前までに空調供給をカットして、エアコン・ビット・ホースを取り外して元の状態に戻します。
ターンアラウンド時が長ければ長いほど外部エアコン空調を利用することも多く、環境にもAPUよりエアコン供給の方が良いため、積極的に利用します。
外部エアコンがあるおかげで、機内のクルーや機内清掃するスタッフも快適な気温で作業に励むことが出来ます。
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